2017年10月12日

『林ヲ営ム』予告A 引き算だけではジリ貧になる

最近は国産材の需要が増加し、自給率も上向いていますが、どんな分野で国産材の利用が増えているかというと、発電用の燃料や合板など、丸太の品質がさほど重視されないアイテムばかりです。そのため、木そのものの質は二の次で、いかに安価に安定して丸太を生産して供給するかばかりが目指されています。

ところが、国産材の生産量は増えても、木を所有している林家の収入はいっこうに増えていません。国は国産材の利用を進めて林業を成長産業化するのだと言いますが、現状では、山元の林家=林業サイドの経営状況は厳しいままです。もちろん、生産コストを引き下げることは重要ですが、引き算だけでは、その効果は価格が低下すれば、いとも簡単に相殺されてしまいます。

この状況を打破するにはどうするか。私は、立木あるいは丸太の品質が重視されるようなアイテムで需要を増やし、林業サイドが有利販売できる状況を少しでも作る必要があると考えます。木の価値を高めて、足し算にも掛け算にもつながるようなマーケットを作っていくこと、それが林業を活気づけるためには重要であり、そして、そうした取り組みを可能にするためにも、育林に力を入れて、質の高い山をつくっていく必要があります。

そうしたことをこの本では訴え、私なりの方策も考えてみました。

ご予約はamazonや楽天、版元の農文協のサイトで。農文協と楽天のサイトでは目次もご覧になれます。(いよいよ発売間近です。よろしくお願いします)

■amazon
https://www.amazon.co.jp/o/ASIN/4540131044/hnzk-22
■楽天
http://books.rakuten.co.jp/rb/15088391/
■農文協
http://shop.ruralnet.or.jp/search/?sid=269083&ctid=01&b_no=01_54013104&detail

『林ヲ営ム』表紙.jpg
posted by くすのきラボ at 11:34| Comment(0) | 仕事 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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