補助がなければできないっていうことは、何十年も育てた木を伐っても、森林所有者は利益を得られないってことも意味するのだと思う。じゃあ、いったい誰のために木を育ててきたのか? 誰のために皆伐するのか? 所有者の土地を利用して、地上部分でビジネス(伐採ビジネス、国産材利用ビジネス)をするためだけに人工林状態が維持されているのだと言えないか? じゃあ、いっそ所有者に地代を払って受益者が地上部分の経営を担当したらどうか?
きちんと管理された計画の一環としての皆伐に異論を唱えるつもりは毛頭ない。でも今の皆伐ムーブメントにはどうしても違和感を覚える。補助を使って採算を合わせて、木材が大量に供給されれば、市場の値下げ圧力に抗することはできない。また価格が下がる局面があるんじゃないか?
いますぐ補助をなくせとは言わないけど、補助前提の議論には少しうんざりしてきた。
【関連する記事】